ヘッケルン(虎ノ門)

ヘッケルン

以前から行ってみたいと思っていたのですが、
なかなか近くまで行く用事がなくて、保留になっていたお店。
新橋と虎ノ門の中間に位置する「ヘッケルン」。

かつてTBSラジオの「ミラクルサイクルライフ」に出演させてもらい、
DJの石井正則さんと、喫茶店対決をしたのですが、
その時に、石井さんが出してきたのが、ヘッケルン。

店内

ちょうどお客さんのいる方向だったので写真を撮れませんでしたが、
店内に「寝ないでください」という張り紙があります。
バブルの時代に、営業マンが早々に仕事を切り上げ、
ビールを飲んで、うたた寝する事が多かったのが由来だそうです。

プリン

プリン・コーヒーセットは600円。
コーヒーはサイフォンで、一杯ずつ淹れてくれます。

さて、こちらの名物がジャンボプリン。
手造りで、ちょっと木目は粗め。
だけど、それがなめらかプリンの対比で手作り感に。
ためらかプリンが絹豆腐だとしたら、こちらは木綿なんだけど、
卵の味がどっしりとしています。
そして黄金色に輝く手造りのカラメル。
通常の黒っぽいカラメルより、上品なお味。

シンプルなプリンですが、喫茶店マニアの間では、
東京No.1とされている一品ですので、皆様もお近くに寄った際には。

■ヘッケルン
■東京都港区西新橋1-20-11 安藤ビル1S
■営業
8:00~19:00(平日)
8:00~17:00(土)
■定休日:日祝
場所はこのへん

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六分儀(盛岡)

盛岡城

※こちらのお店は閉店しました。

盛岡は、ちょうど桜が満開でした。
最近、城にも興味が湧き、盛岡城へ。
天守など建物は残っていませんが、東北では珍しい総石垣の城。

城マニアに言わせると、鉄筋コンクリートで作られた復元天守を作るぐらいなら
逆に何にも無い方がいいそうで、
石垣や城の造り(設計)を眺めながら、
どう攻めたらどう守るかなどを想像しながら見るのが、通なのだそうです。

盛岡城は、北上川と南東部を流れる中津川の合流地点に立てられ、
川を掘に見立てて、造られています。

花見

城内では、ちょうどお花見で盛り上がっていました。

岩手銀行

盛岡城の掘の役割を果たしている中津川の対岸に、
岩手銀行旧中ノ橋支店があります。
東京駅を設計した建築家である辰野金吾の作品。
現在は、保存用の修復工事中でした。

六分儀

その近くの路地を曲がったところに、盛岡では有名な喫茶店、
六分儀があります。

店内

店内はアンティーク調に造られ、静かで落ち着いたお店です。

ホットサンド

頂いたのは、チーズとコンビーフのホットサンド、400円と
キリマンジャロ550円。

素朴でありながらも、丁寧な仕事で美味しい。
たぶんハンドピックなんかもしてるんじゃないかな。
キリマンジャロは、雑味がなく口当たりもなめらかでした。

※こちらのお店は閉店しました。

■六分儀
■岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目4-15
■営業:10:00~19:00
■定休日:火曜
場所はこのへん

六分儀

ところで、お店の名前にもなっている六分儀は、
天体観測や、船舶の天測航法用に使用されたもの。
天体の高度を測定し、自分の位置を割り出す道具です。

「自分の立ち位置を見極め迷うことなく進む」
という意味が、店名に込められているらしいです。

実は、今回、盛岡を訪れたのは、父の最後を看取るためでした。
昨年末に入院して以来、闘病生活を送ってきたのですが、
高齢でもある事から、次第に衰弱して来ていました。

もう十分生きたから、このまま逝きたいと言っていましたが、
家族としては、はいそうですかと言うわけにもいかないので、
「せめて誕生日までは頑張ろうよ」
と、声をかけていました。

そして誕生日である4月18日、
午前中に看護婦さんに誕生日を祝って頂いていたのですが、
午後になって容態が変化し、家族全員が揃うのを待って臨終。
家族との約束を守って、旅立っていきました。

実は3年ぐらい前から終活も行っていて、
葬儀会館の会員になり、前払いで葬儀代金の一部も支払われていました。

まさに、この店名の通り、
自分の進むべき道を見極め、その通りに進んだ人生だったんじゃないかと、
家族とも酒を酌み交わしながら、父親の人生を振り返りました。

墓地まで続く道も桜並木で、まるで映画のエンディングのようでした。
ハッピーエンドと言ってもいいんじゃないかな。
父のおかげで、和やかにお別れする事が出来ました。

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