先日、割と物知りだと思っていた友人と自転車の話になった時、
「自転車は車道って話になってるけど、絶対無理でしょ!」と言われました。
今年の10月25日、警察庁が自転車交通の新たな指針を打ち出してから、
「自転車は原則車道」という言葉だけが、一人歩きし
みんな「怖いから無理無理」とか言っているけど、
実際は何がどうなってるかは、あまり知らない人が多いです。
10月に打ち出されたのは
自転車をあらためて「車両」として定義し、原則車道を通行する事。
自転車が通行できる歩道は原則として幅3メートル以上(以前は2メートル以上)。
しかし、これまでも自転車は原則車道とされてきました。
だから、急に車道を走れと言われているのではなく、再確認の為の打ち出しなのです。
歩道を走る事が認められているのは、
●児童(6歳以上13歳未満)や幼児(6歳未満)が運転する場合
●70歳以上の者が運転する場合
●車道等の状況に照らして自転車の通行の安全を確保するため、
歩道を通行することがやむを得ないと認められる場合。
【道路交通法第63条の4第1項第2号】
最後の
「車道等の状況に照らして自転車の通行の安全を確保するため、
歩道を通行することがやむを得ないと認められる場合。」
これが曖昧なので、「結局、歩道でいいんでしょ」って事にしてる人が多いです。
道交法で、歩道を走る場合は、
自転車が歩道を通行する場合は、車道寄りの部分を徐行しなければならず、
歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止しなければならない。
【道路交通法第63条の4第2項】
となっています。
つまり、本当は歩行者の為の歩道なんだけど、走る場合は歩行者のジャマをするなという事です。
これを知らない事が大きな落とし穴で、
歩道で自転車と歩行者が接触事故を起こした場合、
100%自転車の過失になるという事を知らない人が多いのです。
今年の3月、
交通訴訟を専門的に扱う部署のある6地裁のうち、 4地裁の裁判官は
歩道上の事故については道交法で自転車の走行が原則禁止され、
通行できる場合も歩行者の安全に注意する義務がある故に、
『歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない』とし、
歩行者の過失を認める「過失相殺」を行わない見解をしめしました。
そして「事故の責任は原則、自転車運転者に負わせるべきだ」とした上で、
運転者が児童や高齢者でも変わらないという見解を確認しました。
つまり、どんな言い分を展開しようとも、
歩道で、自転車が歩行者を接触事故を起こした場合、
自転車の責任になるって事です。
歩行者がふらついてたと言おうが、あっちの鞄がひっかかったと言おうが、
注意して走る義務は自転車にあり、歩行者に責任はないという事です。
実際に、歩道での自転車対、歩行者の事故では、
●自転車通学中、歩行者に衝突。
被害者には、脊髄損傷による麻痺の後遺障害が残り、賠償金額6,008万円●自転車に乗った17歳未成年が老女に衝突し、老女が転倒し、
大腿骨を骨折し、賠償金額、約1,800万円。
みたいに、自転車に対し、高額な賠償金が課せらているのですが、
皆さんが「知らなかった」と、おっしゃる。
最近、コンビニだとかauの携帯だとかで、自転車保険に入れるようになりましたが、
実は、コレが原因なのです。
もちろん僕も入っていますが。
入ってないで「自転車で歩道」なんて、逆に怖くて走れないです。
知らなかったなんて、言い訳にもならし、許しても貰えないので、ぜひ、ご注意ください。
先日、
昨日、物知りな友人でも知らなかったのでツイートしとく。
自転車が歩行者と接触して事故を起こした場合、
民事訴訟で数百万円~数千万円超の高額賠償を命じる判決が増えています。
自転車側が子供であろうと賠償責任ありと認定されます。
許されると思ってる人が多すぎ。
と、ツイッターでつぶやいたら、すぐに100人以上にリツイートされ、
みんな驚いていたので、改めて説明してみました。
そして、このブログでも再々、呼びかけているのですが、
ママチャリでお子さんを乗せたママさん達の信号無視がひどいです。
お子さんの安全の為に、信号は守ってくだださい。
自分たちが赤信号で信号待ちしていても、
それを追い越して、赤信号に突入していくママさんや、
歩道側は大丈夫と思ってか、信号無視で渡るママさんが、本当に多いです。
「赤信号で止まる」これは知らないわけがないでしょう。
年末に、お子さん2人を乗せた、3人乗りの自転車が車に跳ねられ、
お子さん2人が死亡するという悲しいニュースがありました。
ただ、この事故の原因は、ママによる信号無視が原因で、
しかも、3人乗りの自転車は、3人乗り用に作られた
適合マークのある物だけが認められていますが、
この自転車は、普通のママチャリの前後に無理矢理座席をつけた物で、
安全基準に適合していなかった事もわかっています。
原発の影響で、食の安全、子供達の未来を心配するお母さんたちは非常に多いのですが、
ママチャリで子供達を危険にさらしている、お母さんたちも非常に多いです。
ぜひ、ぜひ、信号は守り、お子さんを危険にさらさないでください。