最近、欲しい本は、Kindleで買う事が多くなりました。こう書くと、本好きの人のお叱りを受けそうだけど、読みたい文章があるのであって、それが紙だろうが、WEBだろうが、スマホだろうが、Kindleでも別に抵抗はなくなってしまいました。で、Kindle化されていない物は、池袋のジュンク堂に探しに行きます。
この日買いに行ったのは、ラジオ読本。今やradikoのプレミアムと、タイムフリーで全国のほとんどの番組が聞けるので、面白そうな番組を探す手がかりとして、この本が欲しかったのです。
そして、音楽関係の売り場を覗きに行って、目に付いたのが、「売れないバンドマン」という本。
3markets[]という売れないバンドのボーカルが、かつて対バンしていたのに売れていったクリープハイプの尾崎世界観と対談したり、売れないお笑い芸人と対談したりしていて、自分が手がけている番組に似てるなと手にとってみたのです。
番組というのは、bayfmで金曜日の20時30分から放送の、「ぶっちゃあのロッカールーム」。芸歴38年だけど、売れない芸人「ぶっちゃあ」さんが、自分が面倒をみた後輩で、今や売れっ子の芸人さんをゲストに呼び対談するという番組です。
ゲストに伊集院光さん、カズ・レーザーさん、古坂大魔王さん、ザキヤマさん、京本政樹さん、ガダルカナル・タカさん、ヒロミさん、ゲッターズ飯田さん、爆笑問題・田中さんと、とにかく豪華なゲストが登場するという番組で、毎回どうやったら売れるのか、アドバイスを頂くというもの。
この本も、ちょっと似てるかなあと、読み始めました。売れないバンドマンが、挫折の中で気づきを積み重ね、少しずつ進歩していき、光を見つける物語だと思っていたのですが、気づかないまま、本は終わります。え?現状維持?
うちの番組でも、芸歴38年目の、ぶっちゃあさんが、売れた後輩に、売れる方法を聞いて毎回のようにこう言われます。「売れる為のスイッチ、オンとオフが逆」
この著者の、カザマタカフミさんも、第三者の自分からみると、売れなくなる為の努力を、すごく一生懸命してしまっているのです。売れていくバンドがやっている事と同じ事をするのが凄く嫌いで、アレは嫌い!コレは照れくさい!オレはオレのやり方で!と、売れない方へ、売れない方へと、逆走しているのです。
んー。反面教師として読むならいいのかも。
ジュンク堂の裏手のカフェ・ポーズで、和ラテを飲みながら、本を読んでいる途中で、ふと思いました。インディーズって言葉がカッコいいからダメなんじゃない?「オレらインディーズで頑張ってるんで!」みたいな。アイドルの場合、売れないアイドルは、半分バカにされたように、地下アイドルって呼ばれます。バンドマンはプライド高いし、「地下バンド」って呼ばれた方が、クソっ絶対抜け出してやるって気になるんじゃないかと。そういう事でもないか。
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