武蔵大生の歩くスピードは速い。
江古田にある三つの大学の中で、きっとそのスピードはナンバーワンでしょう。
校門を出て横断歩道を渡り、千川通りの広い歩道側を歩く人はそうでもないけど、
横断歩道を渡らずに、狭い歩道側を歩いて、駅へ向かうルートは、
F1でいうイタリア・モンツァなみの高速帰宅コースとなっているのです。
学校が終わったら江古田には用はない。いち早く脱出したい。
という意思が感じられるほど、思い詰めたように早足で帰路についているのです。
他の2つの大学に比べ、あんまり江古田で遊んでいるイメージのない武蔵大生ですが、
そんな中で割とたまり場的になっているのが、南口にあるカフェ・エスケープです。
きっと遊んでいる人もいると思うのですが、日芸のように個性的な格好をしたり、
音大生のように楽器を持っていたりする訳ではないので、あまり目立ちません。
というか、そっちの方が本来普通の大学生なんだけど。
江古田は、かつて学生街の喫茶店的なお店がたくさんありましたが、
昔ながらの喫茶店からは、徐々に学生達の姿がへり、
代わりに台頭してきたのが、カフェというジャンルのお店。
こちらのエスケープは、この学生街のカフェの中では、かなり早い段階で誕生したお店。
美容室とオーナーが同じで、オシャレなカフェと美容室が隣り合い、
江古田にカフェという文化を創り出しました。
かつては、かなり広いサンルームもつカフェだったのですが、
その一部を改装し、オシャレ雑貨屋さんも誕生させました。
アロマだとかキャンドルだとか、
江古田にはそういうオシャレ系のお店はあまり無かったのですが、
これからそういうお店を定着させられるのか、ちょっと注目が集まります。
カプチーノは、525円。
少々狭くなったのは残念だったのですが、その代わり禁煙席が出来たのが、嬉しい。
隣りではノートを広げて勉強している、武蔵大生と思われる生徒。
反対側は、就職用の履歴書を書いている生徒。
本を読んでいる人、パソコンのキーを叩いている人、
ここのお店は、いろんな人達で、いつも満席状態。
歩くスピードの速い武蔵大生でさえも、ふと足を止める場所。
たまにはそんな時間も、大切なのです。
■cafe escape(カフェ・エスケープ)
■東京都練馬区栄町2-12
■営業:11:00~22:00
■定休日:無休
■場所はこのへん
■お店のサイト