高円寺と砧を結ぶ、通称「荒玉水道道路」は、自転車乗りが覚えておきたい道。
道路の下に水道管が通っているために、2トン以上の車の通行は禁止で、
そのため、バスやトラックなどが通らず、気持ち的に楽。
しかも直線道路なので、世田谷を斜めに渡りたいときに、ショートカットになります。
かつて、二子玉川や、狛江の和泉多摩川に行った時も、この道を使いました。
その荒玉水道道路を直進し、環八にぶつかる前に左折すると、千歳船橋に着きます。
その商店街の路地をちょこっと入った所にあるのが、
古民家カフェの「居桂詩(こけし)」。
「自転車はこちらへ」という黒板もいい感じ。
なんか、テプラで作ったような注意書きがベタベタと貼られた
「注文の多い喫茶店」みたいなお店もあるけれど、
お願い事は、こういう脱力系の物にすると角が立たないし、いい雰囲気も作れる。
…というお手本みたいな感じじゃないでしょうか?
お店は一階が喫煙席で、二階が禁煙席。
自分はタバコは吸わないのですが、
店内に入った瞬間、あまりにも好みな感じで、ここで写真が撮りたいと思ったので、
1階にする事にして写真の許可をお願いすると、
「そこの席が一番建具がいい感じに写るんですよ」
とのお返事。
ええ、そうでしょうとも。
自分もそう思って、この席に腰を下ろしたのですから。
古民家カフェでよく見かける、この木枠のガラス戸に心惹かれるのは何故でしょう?
曇りガラスとか、アンティーク家具とか、
触らなくても、温かみのある手触りが想像出来るからでしょうか?
幼い子が、愛用の毛布を手放せないように、
どこか、手を伸ばしたくなる感覚が生まれるんですよね。
頂いたのは、キーマカレー850円。、
少し硬めに炊かれたご飯は、キーマとの愛称がいい!
なんだか自分好みで、まず、お米が美味しいと思った。
落ち着く店内で、ゆったりとした気分で頂くので、感覚が開いているのか、
カレーも行きすぎない味だけど、じんわり伝わって来ます。
食は、香りと味が重要なのだけど、
その他にも、彩りやしずる感など、目で食べさせ、
調理する音など、耳でも食べさせるといいます。
さらに、この空間の空気感というの、味付けの一つなんじゃないかと思いました。
もし、ちょっとイライラしていたとしても、
ここにいると、ボーっと出来て、小さい事を忘れられそう。
やさしい気持ちになっていると、やさしい味が、すーっと入ってくる。
欲しいな、うちの近所にもこういうお店。
お店の方と雑談しながら、今日は世田谷の古民家カフェをめぐる予定と言ったら、
「じゃあ、あとで経堂行くでしょう。好きなんです、私もあそこ!」
…と見透かされてた。
ぶらぶら寄り道しながら、最終的には、そこを目指す予定なのでした。
■喫茶・居桂詩 (こけし)
■東京都世田谷区桜丘2-26-16
■営業:11:30~22:00(LO21:30)
■定休日:水曜
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