オン・サンデイズ・カフェ(外苑前)

なるしまフレンド

久々の晴れの土曜日。
ホントは荒川サイクリングロードで上流を目指す予定だったのですが、
前日に飲み友達とついつい深酒。
起きたら結構昼近く、遠出する気力も失われました。

そこで気持ちを切り替えて、都内の自転車乗りの聖地を目指す事に。
実は、これがいい結果を生んだのです。

最近ビートルズを聴いても、なぜワクワクしないのか?
自分の中にあった、ある疑問が解決する事になるのです。

青山の外苑西通り、通称キラー通りは、今や自転車乗りのメッカ!
自転車に関係する様々なショップが集まって来ています。

代表的なのが、ロードバイクを中心に扱う大型自転車ショップの
「なるしまフレンド」

駐輪場

お店の裏側には、サイクルスタンド付の駐輪場もあり、
沢山のロードバイクが並んでいます。

パンダーニ

そこから青山ベルコモンズ方面に向かった所にあるのが、
サイクルジャージなど自転車アパレルの「パンダーニ」。
こちらは四谷から移転してきました。

街乗り系のオシャレなサイクルジャージが色々とあります。
普通のだとお店とか入るときに恥ずかしかったりするのですが、
こちらのは、オシャレなデザインなので、
それなりのパンツを組み合わせると、街でもイケます。

バイクフォーラム青山

続いては、ブリジストンのショールーム
バイクフォーラム青山

こちらもバイクラックもあるし、
この日は、ブリヂストンのロードバイク「アンカー」(anchor)への
試乗希望の人達が結構来ていました。

ヤマト自転車

現在、親子自転車展というミニ展示も開かれていて、
ブリジストンのロードマンから、宇宙戦艦ヤマトの自転車など、昔懐かしい自転車が!

ファンライドステーション

ちなみに道路の反対側の小道を国立競技場の方に入っていくと、
自転車ラックとロッカー、シャワーを完備した「ファンライドステーション」が。
自転車通勤でここまで来て、自転車を預けて、シャワーを浴びて会社へ!
…という人もいるようです。
ビジターの駐輪+シャワーは、700円。
駐輪のみは、3時間300円でした。

ファンライドステーションの公式サイトはこちら!

OVE

青山通りを越えて、一つ目の信号を渋谷方面に入った所には、
自転車のパーツメーカー、シマノの経営するカフェOVEがあります。
こちらは、自転車を店内に預かってくれます。

オーブをを訪れた時の記事はこちら
その1(カフェ)その2(イベント)

なるしまフレンドの脇を入った所にはクロモリロードバイク専門のHIP HIP SHAKE
増田屋の路地を入った所には、自転車ショップのPROTECh 青山店

少し足をのばせば、千駄ヶ谷のカフェを併設した自転車屋さん、盆栽自転車店
訪れた時の記事はこちら!

バイクラックとカフェを併設した、ファッションのショップ2[Ni]
訪れた時の記事はこちら!

と自転車関連のショップが目白押しなのです。


より大きな地図で キラー通り自転車MAP を表示

ちょっと自転車関連のお店を地図にまとめてみました。

ワタリウム美術館

さて、キラー通りに戻って、ワタリウム美術館。

メッセンジャーバッグ

こちらはショップを併設しているのですが、自転車関連で言うと、
トラックの幌をリサイクルして作った鞄
FRRITAGのメッセンジャーバッグもあります。

看板

ワタリウム美術館の入り口の所には、カフェの看板も。
第一目的地だったドライブカフェに振られたので、こちらに入ってみる事に。

店内

お店は、ミュージアム併設のショップ、オンサンデーズの地下にあります。
地下というか、吹き抜けの脇のバルコニーのような場所。
このフロアに店員さんはいないので、呼び鈴を鳴らします。
すると、地下から店員さんが駆けつけるというシステム。

ケーキ

この日、頂いたのは「ひっくりかえるケーキセット」
ドリンク付きで850円。

こちらは、ワタリウム美術館で行われている「ひっくりかえる展」に展示されている
「非常口」という作品をモチーフとした、期間限定メニューだそうで、
ならばせっかくなので、展示会も観に行くか…という事に。

ポスター

こちらは、過激で問題作を生み出す、世界の4組のアーティストの作品を展示した物で、
日本代表はChin↑Pom。

彼らの名前は知らなくても、この事件は覚えている人は多いのではないでしょうか?
渋谷の岡本太郎の壁画「明日の神話」へ絵に、
福島原発の絵が付け加えられていたというニュース。

そう、それこそが「Chin↑Pom」の仕業で、
この展覧会には、両面テープで付け足しされた福島原発の絵が展示されています。

絵だけではなく、その行為を行った時のメイキングと、
その後の騒動の様子などが、動画としてVJ風に流されていたのですが、
それを観て、こう思ったのです。
これって、ビートルズのGET BACKじゃね?

最近ビートルズを聴いても、なぜワクワクしないのか?

はじめにお断りしておきますが、
これは僕個人の内部の問題であって、ビートルズを批判する物ではありません。

ここ数年、初めて聞いたときは、あんなにワクワクしたのに、
今聞いても、なんだか心に引っかからないという
原因のわからない気持ちの悪さを感じていました。

もちろん素晴らしいアーティストである事も認識しているし、
名曲だらけという事も、わかります。
僕のまわりはクラシックの演奏家達が多く、
Yesterdayには、名曲の全ての要素がつまっていると言います。
それは認めるのに、なぜワクワクしないのか?

その理由が、この「ひっくりかえる展」を観てわかりました。

僕がドキドキしていたビートルズは、
革命児としてのビートルズだったのです。

今では名曲とされ、お手本のような曲と言われる、ビートルズの作品達。
でも、生まれたときは、革命児であり、
ファッションである長髪でさえ問題になり、
実験的な要素を取り入れ、世間を騒がせてきました。

リアルタイムでビートルズを知らないけれど、
邦楽しか知らない僕が、初めて聞いたときは、
刺激的な要素ばかりでした。

でも、今の僕にとって教科書のように扱われるビートルズは、
人を何人も斬り殺した刀が名刀としてガラスケースに入れられ、
美術館に飾られている状態のように、
ギラギラとした殺気が感じられなくなっていたのだと思います。
たぶんガラス越しに名刀を見るより、
チープなカッターナイフをむき出して突きつけられた方が、
ある意味ドキドキするような気がするのです。

「Chin↑Pom」と「BEATLES」を一緒にするのもどうかと思うけれど、
岡本太郎の絵の騒動をVTRで観たときに、
屋上での「BEATLES」の「GET BACK」
あれは、警官が出動し、街が騒ぎになる事までを含めての、作品だったんだなと。

よくミュージシャンが屋上や109の前でゲリラライブをやりたがるけど、
それは「BEATLES」という教科書をなぞっただけで、
本当の意味での現代の「GET BACK」じゃないような気がします。

まだ、「Chin↑Pom」の方が、今風の「GET BACK」に近いんじゃないかと、
そう思いました。

2ch風にいうと、「Chin↑Pom」は「マジキチ」だと思います。
だけど、偉大なるビートルズも、誕生した当時は「マジキチ」扱いだったハズ。

電球をエジソンが発明した時は、ものすごい衝撃だったと思うのですが、
今、白色電球を見て、スゲーって毎度感動する人って、いないですよね。
音楽に関しても、なんか、そんな感覚にいつの間にかなっていたんでしょう。
上手く説明出来ないのでこの辺でやめておきます。

たぶん、僕が書いている事を納得されない人も多いと思いますが、
僕内部のモヤモヤという事で、どうか許してください。
なんか、そう思った事を、感想文として書きたかっただけなのです。

非常口

さて、話しは大きくそれましたが、
ケーキの図案ともなっている「Chin↑Pom」の「非常口」という作品。
これは、ワタリウム美術館の2階の壁をガソリンで実際に燃やし、
そこに描かれたいた非常口の絵の、
人が美術館から道路を挟んだ向かいの壁に逃げ込んだというコンセプトの物。

美術館の2階には、ピクトさんが逃げした空の非常口のマークが描かれ、
その窓から、道路を挟んだ向かいの絵が見えるようになっています。

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パパスカフェ(恵比寿)

六本木ヒルズ

水曜日が休みだったので、久々に自転車で都心へ。
六本木ヒルズにやってきました。
夜の街というイメージで、仕事以外で昼にやって来る事はないので、ちょっと新鮮です。

ミッドタウンとかヒルズとかセレブなイメージですが、
朝の9時半は、少し路地に入れば、ホストクラブ帰りで酔っぱらってるキャバ嬢やら、
携帯に向かって「なんだよてめえ、ザケンなよ」と大声で話してるアウトローやら、
すさんだ空気もまだ少し残っています。

夜と朝の間にというか、セレブとアウトローの間というか、
2つの顔を持つ六本木の風景が、ちょうど入れ替わる時間帯でした。

J-wave

まずは六本木ヒルズの裏手のけやき坂へ。
ちょうどJ-WAVEのサテライトスタジオがある場所。
この日は休日だったのでホリデー特番があるらしく、
ステージを組んでライブでもやるみたいでしたが、
僕の目的は、そちらではなく、このスロープを降りた所にあります。

秘密の扉

降りた所をすぐ左に曲がった所に、この秘密めいたドアがあります。

駐輪場

ドアを開けるとそこは駐輪場!
ディズニーリゾートのキャスト出入り口みたいな
外からはわかりにくい扉の向こうに、自転車の隠し場所があったのです。

六本木ヒルズの駐輪場は、全部で3カ所
すべて7時から23時までで、料金は無料というのが嬉しいじゃありませんか!

TOHOシネマズ

さてさて、朝っぱらからなぜ六本木ヒルズまで来ているのかというと、
TOHOシネマズで映画を見るためです。
午前10時の映画祭というのをやっていて、
名作映画を1000円で見る事が出来るのです。
前の週は、僕が一番好きな映画「がんばれベアーズ」だったのですが、
この週は、自転車映画の名作と誉れ高い「ヤングゼネレーション」。

1979年のアカデミー賞で作品賞など4部門にノミネートされ、みごと脚本賞を受賞した作品。
なのにDVDが置かれているレンタルショップは、ほとんどありません。
これがチャンスと、朝っぱらから自転車飛ばしてやってきた訳です。

映画の内容は、あらためて後で紹介しますが、簡単に…。

自転車レースに情熱を注ぐ若者たちの姿を綴った青春映画。
大学に進学せず喧嘩に明け暮れるマイクたちは、
ひょんなことから地元の自転車レースに参加することになり…。

不器用な若者達と、不器用な家族愛。
それがレースを通じて繋がっていく所に感動を覚えます。
前の週に放映されていた「がんばれベアーズ」に通じる所がある作品です。

代官山

自転車の映画を見ると、ペダルも軽くなりますねー。
昔、ヤクザ映画を見ると、みんな肩で風を切るような歩き方になって
映画館を出てくる…時代があったけど、
自転車映画を見た後は、スピードが出がち。

六本木通りから246に合流し、ぐんぐん加速していきます。
自分がさっきまで見ていた映画の主人公のように。

が、それが錯覚だった事がすぐにわかります。
渋谷は谷。
表参道で地下を走っていた銀座線がビルの3階ぐらいに顔を出す場所です。
単に下り坂の力だったのです。
山手線のガードをくぐるあたりが一番の谷で、
そこから代官山までは、ずーっと登り。
だって代官山って、山だもの。
頂上に着く頃には、さっきのスピードがウソのように、ハアハア言ってました。

なぜ、そんな上り坂を乗り越えて、代官山にやってきたかというと、
実はこの日は、恵比寿でもう1本、自転車映画を見る予定なのですが、
その前に、この辺のカフェで腹ごしらえでもしておこうと思ったのです。

アロハズテーブル

代官山のトライアスロンのショップ「アスロニア」には、バイクスタンドがあり、
その隣りにはハワイアンカフェの【ALOHA TABLE】も併設しているので、
ちょうどいいなあと思っていたのですが、
何とそのバイクスタンドがあるハズのエリアを工事中。
しかも休日ともあって、デートのお客さん達で、カフェは満席。
次の映画は1時30分からなので、混雑で時間を取られたくありません。
なので、早めに見切りをつけて次のお店へ。

喫茶・銀座

旧山手通りから駒沢通りへ出て恵比寿方面へ。
映画もカフェも一日自転車づくしの計画が崩れたので、
1日映画づくしに変更。
映画「ノルウェイの森」なんかにも出てきた、喫茶・銀座へ。

しかし、閉まっている。
定休日は日曜日とあったのですが、祝祭日も休みなのですね。
ガーン!

恵比寿ガーデンプレイス

仕方がない、もうこうなったら映画館のある恵比寿ガーデンプレイスで探そう。

駐輪場

その前に駐輪場へ。

サンマルク

場所は恵比寿寄りの入り口付近、サンマルクの地下の部分になります。
地下と言っても、サンマルクが一段高いので、普通に道路沿いになりますが。

駐輪場

こちらは2時間まで無料で、それ以降は10時間ごとに100円。
駐輪場の鍵もかけるけど、それは100円入れれば誰でも開けられちゃうので、
自分の鍵も同時にかけるのを忘れずにね。

アーケード

かつては六本木ミッドタウン的位置づけだったガーデンプレイスですが、
今や少しい寂しい空気が漂います。
以前は、マックカフェの1号店という事で行列が出来ていた場所も、
マックが撤退し、バーガーキングとクリスピードーナツへ。
一生懸命立て直そうという雰囲気はするのですが、どうもね。

店舗マップなどを見ても、入りたいというお店が見あたらない。
うーん、困った。

パパスカフェ

しかし映画の上映開始時間が迫っていたので、
テラス席が空いていた「パパスカフェ」に入りました。
アパレルメーカーの「パパス」が経営するチェーン店です。
本来ならチェーン店は避けたい所なのですが…。

ストーブ

良かったのは、テラス席にもストーブが備えられている事。
広場の上がアーケードになっているので、風も少ないので、暖かい。
テラス席はペットOKらしく、犬連れの方が多かったです。

カレー

ランチは、パスタやカレーも同じ値段で、
僕が選んだ、茄子と豚挽肉のカレーは、サラダがついて1260円。
ドリンクは200円でプラス出来るのですが、コーヒーをつけたので1460円。
いい値段するなあ。
まあ、場所代だね。

■パパスカフェ
■東京都渋谷区恵比寿4-20-7 恵比寿三越 B1F
■営業:11:00~22:00
■定休日:無休
場所はこのへん
お店のサイト

東京都写真美術館

さて、自転車づくしの最後をしめくくるのは、
東京都写真美術館で12月4日まで上映されている
映画「僕たちのバイシクル・ロード ~7大陸900日~

大学を卒業したばかりの、ジェイミーとベンは自転車で世界一周の旅に出る! 
目標は「7大陸走破」飛行機の移動なし。
それは、3年に及ぶ壮大な旅のはじまりだった。

こちらも、詳しくは改めて紹介するとして、
入り口に貼られていた、中学生の感想文にドキリとさせられました。
書き出しはこんな感じ…。

私はふと
「なぜ大人は仕事をするあまり、自分がしてみたい事を諦めてしまうのだろう」
と、思う事があります。

続きはこちら
これは名文だ!

文庫本の帯に、「泣きながら一気に読みました」というような推薦文が載るけど、
この映画には、中学生の書いたこの一文がピッタリだ!

2人の若者が自らハンディーカメラで撮った映像をまとめたドキュメント。
映画的に…とか、テンポが…とか、編集が…とか、ごたくはいらない気がします。

観客達が遠い昔に諦めてしまったもの。
そして、やらずに諦めてしまっているもの。
それが、形を変え、このスクリーンの中に映し出されます。
あの時、もし諦めなかったら自分があんな事をしていたかもしれないという、
もう一つのストーリーとして。

入り口の脇には、旅をする用のランドナーという自転車が飾られているのだけど、
映画を見終わった後、それを食い入るように見ている一人のお客さんがいました。
車椅子に乗った方でした。

「あそこはこうなってるのか…」
自転車に目をやりながら、一人でつぶやいています。

きっと自転車で旅をしたいんだろうなあ。
かつては旅した事があるのかな。

でも、この映画を見ている間、
あの人はきっと頭の中に思い浮かべた自転車に乗っていたに違いない。
そして、彼らと一緒に旅していたんじゃないかなあ。

なんだかそんな気がするのです。

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