トゥーマイ(高尾)

多摩川

日曜日は一日中雨との天気予報。
だったら土曜日に、長距離出るしかないなあ。
…と、またまた多摩川を越えて行く事に。

体育会系カフェめぐりなのか、
軟派系自転車乗りなのか、よくわからなくなってきましたが、
とりあえず、チャリカフェです。

標識

今回の目標は八王子制覇!
大月って山梨でしょ。
そういう地名が出てくることで、
ここは東京の西の果てなんだという空気が、自分の中に流れます。

西へ西へといえば、西遊記ですが、
曇天という事もあり、GO!WESTみたいな明るい感じではなく、
ゴダイゴのガンダーラのような、切なさの入り交じった感じ。
そんな気分の旅です。

トゥーマイ

甲州街道から町田街道へ入り、少し住宅街に入ったところにあるのが、
トゥーマイというお店。

雑貨屋

自転車置き場に青い稲妻号ことGIOSを止める。

この辺は坂が多いので、ちょっとへこたれ気味になるのですが、
地元の女子高生とか慣れたもので、
制服のミニスカートをヒラヒラさせながら、立ち漕ぎダンシング。
ありゃクライマーですよ。

店舗

自転車を止めたところが店舗かと思っていたのですが、
あちらは姉妹店の雑貨セレクトショップのAMAHINA。
トゥーマイは、この一つ下にありました。

店内

『トゥーマイ』は、大陸横断家・フォトエッセイストの白川由紀さんが
自宅を改装しハンドメイドでつくったリノベーション・カフェ。
店内には世界を回った際に集めた民芸品や雑貨が飾られています。

音楽もエスニックな感じなんだけど、
シルクドソレイユの舞台で流れそうな、中近東な感じも。
不思議な世界観です。

西へ向かってペダルを漕いでいた時の、ガンダーラ感が、
ここに来て、つながったような気がしました。

テラス

芝生の庭もあり、テラス席も気持ちよさそう。

チキンカレー

頂いたのはチキンカレー。950円。
300円でドリンクがつけられたので、アイスティーに。

これを運んでくるトレイは、手のひらに乗せるお盆タイプではなく、
植木鉢などを飾る時などに使う、吊り下げ式のトレイみたいなヤツ。
あんな感じの物に入れて、テーブルまで持って来てくれます。

カフェ飯にしてはボリュームもあり、チキンも大ぶりの物がゴロリ。
スパイスも刺激的というよりは奥深く、
味を通じて、脳内が天竺に到達いたしました。

こちらでは様々なイベントも行われるらしく、
この日も、2時でラストオーダーで、
夕方からは何かのライブが行われるようでした。
問い合わせの電話が何件か入っていたので、人気のイベントなんでしょうね。

■TOUMAI(トゥーマイ)
■東京都八王子市館町657
■営業:11:30〜21:00
■定休日:月曜
地図を表示
お店のサイト

高尾山口駅

せっかく高尾まで来たので、ちょっと足をのばして高尾山口まで来てみました。
うわっ!ものすごい人。

ケーブルカー乗り場

ケーブルカー乗り場の前も、ご覧の人混み。

一号路

よーし、皆が登るなら、オレもいっちょ登ってやろうじゃないですか。
トライアスロンは、スイム+自転車+ランの3種競技ですが、
バイアスロンという2種競技もあります。
クロスカントリースキーと、ライフル射撃を組み合わせた冬の競技が有名ですが、
こちらは、自転車+登山という、自己流バイアスロン。

標高599m目指して行ってきまーす!

一号路

登山道はいくつかあるのですが、選んだのは一般的な1号路。
杉の根の感じとか、登山道というより、日光とかの参道みたいな感じがします。

カップル

舗装もされているし、
街場のデートみたいな格好のオシャレカップルも多く、
登山という感じが、あまりしません。

急坂

とは言いつつ、油断していると、なかなかの急勾配も。

倒木

台風の影響でしょうか。
いろんな所で倒木が目につきます。
電線とか色んな物を巻き込んで倒れているのですが、大丈夫なんでしょうか?

つづら折り

こんな感じの、つづら折りの坂道を上りながら山頂を目指します。

ヒール

いくら舗装されているからって、ヒールで大丈夫なんですか?
ある意味強者ですね。

リフト乗り場

何かのアナウンスが聞こえて来たなと思ったら、そこはリフト乗り場。
右上の人の固まりは、リフトを待つ行列で、
「整理券○○番のグループ、お待たせしました!」
みたいな感じで、人が多すぎて裁ききれずに、切符の他に整理券も発券。

登ってきたはいいけど、コレ、帰り大変そうだなあ。

ビアマウント

日本一高い所にあるビアガーデンでおなじみの、ビアマウントがありました。

ところで、高尾山に登るときの格好ですが…。

登山経験者からすると「山をなめるな」と言いたい所ですが、
見て頂いた通り、1号路は舗装路なので、登山みたいな格好だと、
ひざ下しかない遠浅の海に、ウエットスーツで来たぐらいの、
大袈裟感があるのは否めません。

足下はトレッキングシューズがいいと思いますが、
写真中央の女のコ達のような、軽装がオススメ。
ただし汗はかくので、木綿じゃなく、化繊がいいと思います。
歩いて登るならデニムはオススメ出来ません。
汗を吸って、重くなるので。
女性ならレギンスとかがいいんじゃない?
汗をかいた後は、少し冷えるので、
脱ぎ着出来るナイロン製のパーカーがあると、プチ雨具にもなっていいと思います。

富士登山とか、どこかの本格登山の練習に高尾さんに登る人もいるようですが、
登山気分を味わうなら、
ケーブルカー乗り場の左手から入る、稲荷山コースがいいみたい。
舗装路じゃなく土の道を歩くので、一番、自然を満喫る模様です。

ただし、注意点。
今の時期、下山も徒歩でという人は、15時前には下山開始しましょう。
下りでも1時間かかり、山の中なので、16時ぐらいには暗くなります。
ライト無しで、遭難したりしないように、気をつけてください。

山門

さて、ケーブルカーの降車場近くから、山頂を目指します。
ここからは、緩い登り下りだけで、キツイ箇所はありません。
そのうち、高尾山薬王院の山門が見えて来ます。

願叶輪潜

神聖なる山寺というイメージだったのですが、
門をくぐると、これが大違い。
そこはもう、お祈りテーマーパークといった様相。

輪をくぐって、お賽銭。
石を回して、お賽銭。
はい、こちらのお祈りアトラクションにはお賽銭が必要です!

学業成就

学業成就って言って、こんな金ピカの鉛筆の置物…。
もう、作ったばっかという雰囲気の漂う、この輝き具合は、
映画とかに出てくるカルトな新興宗教のご本尊ぐらいの、
とってつけ感と、いかがわしさが滲み出ています。

天狗

高尾山と言えば、天狗伝説にちなんで、
天狗がイメージキャラですが…。

テングー

この際、みうらじゅんさんが考案した、
テング+ペンギンのキャラ、テングーとかの着ぐるみでも出したらいいさ。
ここまで来たら、山頂のテーマーパークという方に、
舵を切った方が潔い気がします。

ここまで書いて、ふと高校の修学旅行の話しを思い出しました。
奥の細道的な東北を回るルートで、
松尾芭蕉の句でおなじみの山形の山寺に行ったのですが、
もう、参道では名産品の「玉こんにゃく」を売り込む土産物屋の声が
うるさいぐらいに聞こえる訳ですよ。
その修学旅行は、マジに俳句好きの校長先生から、
修学旅行で感じた事を、俳句にして提出という宿題が出されていました。

そこで僕が読んだ一句。
「しずけさや、岩にしみ入る、ミセの声」

今考えると上手い気がするんだけど、
当時は先生に、ふざけるなとメチャ怒られたんだよな。

ご本社

そこから一段上にあがると、少しは寺らしくなって来ました。
手前は、モミジなのですが、色づくのにはもう少しかかりそうですね。

山頂から

そして、登り切って山頂へ!
登山道ですれ違った登山客が話していたのですが、
午前中は富士山が奇麗に見えていたそうです。
もっと早く来れば良かったなあ。

三角点

ところで、高尾山には、富士山みたいに「山頂」みたいな石碑がなく、
皆さんどこで写真を撮っていいか所在なさげなのですが、
コレですよ!これが山頂の印の三角点!

といっても、記念撮影のポーズが取りにくそうですが。

高尾山って、ミシュランで三つ星に指定されたとか話題になってたけど、
個人的には、ものすごーい、ガッカリスポットでした。

やっぱりケーブルカーで登山とか邪道。
標高は高くなくていいけど、苦労して登った人同士に連帯感が生まれ、
知らない人でも挨拶みたいな、山の雰囲気がゼロ!
富士山も五合目までは、そんな感じだけど、
それから上は、自力でしか行けないから、多少なりとも山の雰囲気が出る。

都会から近い観光地としてみればいいと思います。
でも、登山じゃないね。コレは。

ケーブルカー

気持ちは登山から観光に切り替え、ケーブルカーで降りる事にしました。
この際、鉄ヲタの方で楽しもう!

車内から

これが当たり!
降りるときの斜度で最も急な所が約31度。
ケーブルカーの線路では日本一の急勾配。
三角定規とかで31度ってそんな急じゃないように思えるけど、
下り始めは、フリーフォールなみの迫力と緊張感です。

すれ違いで登っていくケーブルカーの正面に、
白い滝のような物が見えると思いますが、あれが線路。
あそこから斜度がかわり、あの壁のような所を登っていく訳ですよ。
すごいね。

駅

降りた所でTOKIOの城島さんがロケをしていました。
一緒にいたのが島田秀平さんだったから、これはパワースポットネタだね。
たぶんというか、確実に。

今回のルート。
結構、走ったつもりだったけど100㎞いかないんだね。
そう考えると、ツールドちばの140㎞って…。

地図

自転車で都内のカフェ制覇の旅。
八王子市、制覇の巻!
あと2つ!

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茶廊てんとうむし(昭島)

多摩川

日野市から、ふたたび多摩川を渡って向こう岸へ。
やはり夏と違って、涼しいので走れる走れる!
朝は少し寒いかなと思いましたが、
走り出せば体が温まるので今ぐらいが丁度いいのです。

この勢いで、次に目指すのは昭島です!

サイクリングロード

河原へ出て多摩川サイクリングロードへ。
もっと下流は、人が多くて危なかったりする事もあるのですが、
この付近ともなれば、人もまばらなので、快適に走れます。

ただ、鉄橋やバイパスと交差する付近は、
一度サイクリングロードが切れてしまうので、
初心者だと迂回して次へ向かう道を探すのに、戸惑う事もあります。
そういう時は、前を走るロードレーサーに何となく付いていってみましょう。
慣れたるもので、裏道を繋いで続きのコースへ、スーイスイ。
僕はこのコバンザメ走法で、結構スムーズに走れました。

米軍ハウス

昭島に来ると、元々米軍ハウスだった建物がカラフルに塗られて、並んでいました。

ウインドブロウ

その一番端にあるのが、目指したカフェ「ウインズブロウ」だったのですが、
何とクローズドの看板が!
ここに付いたのが15時30分ぐらいだったのですが、お昼の営業は15時まで。
夜の営業の再開は18時。
それまで待ってたら、真っ暗になってしまいます。
ダメだ…。
昭島まで来て、まさかの収穫なしか?と思ったのですが…。

てんとうむし

その向かいを見たら、ちょっとレトロな喫茶店があるではないですか!
「茶廊てんとうむし」
よし、ここだ!ここにしよう!

今思うと、実は、前のお店がクローズしていた事は、
何かのお導きだったのかもしれない出来事が…。

店内

山小屋チックなレトロな店内の一角に腰を下ろすと、
お店のお母さんが、オーダーを取りに来ました。
その顔を見て、僕はビックリしました。

うちのお袋ソックリ!
ソックリすぎる!

韓流ドラマで、よく死んだ恋人にそっくりな人が、一人二役で出てきますが、
そのぐらいのソックリぶり。
年配の女性独特のファッションも、似てる。
しばし注文を忘れて、ポカン顔ですよ。

まだうちの母親が健在だから良かったものの、
死んだ後に会っていたら、絶対涙を流しただろうという自信があります。
それほど、動揺しました。

よく世界には同じ顔の人が3人いると言われるけど、
あのお母さんと、うちのお袋は、そのうちの2人に違いありません。

クリームソーダ

お袋の顔が思い浮かんだというか、目の前にそっくりな顔があるので、
思い出のメニューを頼みました。

思い出のメニューと言っても、母親と喫茶店など入った事ありません。

幼稚園ぐらいの時だったと思います。
入園式とか、そういうおめでたい日の帰りに、
街のちょっといいレストランに連れて行ってもらったのです。
とは言っても、今考えると普通のレストランだったのですが、
岩手の田舎町なのでそういうお店は少なく、
洋服で言うところの、一張羅的なお店だったのです。
めでたい時は、ココみたいな。

そこのお店にあったのがクリームソーダ。
普段、外食といえば、駄菓子やとか定食屋がせいぜいだった子供には、
憧れのメニュー。
誕生日だとか、そういうのにかこつけて、
連れて行って欲しいとおねだりしていたそうな。

当時は、クリームソーダという名前を知らずに、
「ミドリが飲みたい」と、よく母親に言っていたそうです。

その思い出の味、クリームソーダは450円。

お店では、ラジオが流れていました。
何かの音楽番組の公開生放送をしていて、女性グループが歌うところでした。
「それでは、私達の曲、聞いてください」
という、MCに続いて、流れたイントロはBORN TO BE WILDじゃないですか。
あれ?カバーしてるのかな?と思ったけど、
あのギターのカッティングに続いての歌は、原曲のステッペンウルフ。
どうやら、お母さんが気を利かせて、ラジオから有線に切り替えたらしく
そのタイミングが「聞いてください」に、ドンピシャだったのです。

そして、ここまでは良かったんだけど、
この次に流れたのが、T.RexのGet It On。
えーー、コレ、オレのipodの曲順と一緒じゃん!

なんだかまた、鳥肌が立った。

お会計の時、「うちのお袋にソックリなんですよ」と喉まで出かかったけど、
言うのをやめました。
興奮しているのは、自分だけだろうし、
この魔法にかかったような気分が、解けてしまう気がしたからです。
そんな自分の中の小さなドラマを胸にしまったまま、お店を後にしました。

しかし、よっぽど動揺してたんでしょうね。
お店の営業時間とか定休日をチェックするのを忘れてました。

■茶廊てんとうむし
■東京都昭島市緑町2-29-3
場所はこのへん

その帰り、まだ何かのお告げではないかという気分が抜けず、
いつもよりも慎重に、安全運転で帰路につきました。

線路

途中、うちの田舎の風景にも似た、単線の線路が真っ直ぐと。
今日は、随分、懐かしい気持ちにさせてくれるなあ。

写真を撮っていると、武田鉄矢率いる海援隊の曲、
「思えば遠くへきたもんだ」が、頭の中で流れ始めました。

踏切りの側に咲く
コスモスの花ゆらして
貨物列車が走り過ぎる
そして夕陽に消えてゆく
十四の頃の僕はいつも
冷たいレールに耳をあて
レールの響き聞きながら
遥かな旅路を夢見てた
思えば遠くへ来たもんだ
故郷離れて六年目
思えば遠くへ来たもんだ
この先どこまでゆくのやら

地図

自転車で都内のカフェ制覇の旅。
昭島市、制覇の巻!
お、あとボスキャラ3つを残すのみ。

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