カフェ・プリヤートナ(東長崎)

東長崎

商店街を歩く時、遺跡発掘みたいな気分になる事があります。

東長崎も駅前から伸びる通りは割と商店街も賑やかなのですが、
脇道に入ると、やはりお店をやめてしまった所が多く、
かつては、ずらりとお店が並んでいたのでしょうけど、
今では、ポツン、ポツンと、点在する感じに。

空き店舗

そんなシャッター化された空き店舗らしき物件を見ながら、
かつては、どんなお店だったのか想像するクセがあります。
柱の穴とか、土台の石とかを観ながら、
どんな建物だったのか想像していくあの感じ。

このようにひさしが残っている場合は、衣料系の事が多いです。
肌着の他、履き物とか、ワゴンセールの商品を置けるような感じで、
現存するお店でも、こんな感じになっている所が多いですしね。

引き戸で、中がある程度観えるようなガラス戸だと、
食料品店だった可能性が高いです。
そこから見えるフロアが狭いと、
生鮮食品というより、乾物だったり、味噌だったり、麺だったり、
加工食品というケースも多いですね。

いわゆるドア系で間口が狭いと、スナックだったり飲み屋さんだったり。

そんな風に、かつて賑やかだった頃の街を想像しながら散歩するのも
楽しいものです。

洋服屋

その他、ショーウインドウから見える商品を見ながら、
どんな客層か想像したりするのも楽しい。
だいたい洋服の色合いで、お客さんの年齢層ってわかりますよね。

古着屋

こちらは、置いてある自転車から、いろいろ想像しました。
左手に置いてある自転車は、ビーチクルーザーと呼ばれる種類。
アメリカの西海岸のサーファーが、改造して乗ったりしてるヤツだから、
こちらのファッションは、サーフ系か、
西海岸系のアメカジの古着とか。

プリヤートナ

そんな感じで、想像しながら自転車を走らせていたのですが、
あまり想像しにくいお店と出会いました。
オシャレな新店カフェらしいけど、まず「プリヤートナ」って何語?

カタカナだけみるとイタリア語っぽい雰囲気もあるけど、
イタリアとかフランスとかだと、
もう少し、国旗の色にちなんだものを、お店の前に置いてある事が多いんですよね。

お店の前にあったメニューを覗いてみると、
「カフェ プリヤートナ」とは、
ロシア語で「心地よいカフェ」という意味という事が書かれていました。

ロシア!意外ですね。

店内

ロシアっていうと、安易にマトリョーシカみたいなのとか
赤の広場のワシリー寺院みたいな
ピンクがかった民芸品チックな色合いを想像しちゃうけど、
お店はスッキリとシンプル。

お店には、フィギュアスケートの選手の絵が飾られているのですが、
2002年、ソルトレークシティオリンピックの男子シングル金メダリスト
ロシアのアレクセイ・ヤグディンだそうです。

どうやら、彼のファンになってから、ロシアにも興味をもった様子。
さすがに、そこまでは想像出来なかった。

ケーキセット

そういういきさつを知らずに、普通に、ケーキセットを楽しました。
ベイクドチーズケーキと、アイスコーヒーのセットで、750円。

後でメニューをゆっくり見たら、ロシアンティーもあるよ。
ブレンドティーにバラジャムが添えられて、ポットで頂けるそうな。
それも良かったな!

■カフェ・プリヤートナ
■東京都豊島区南長崎5-20-10 五郎窪 TS ハイツ 1F
■営業:12:00〜21:00
■定休日:火曜
場所はこのへん
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あんこ屋・八(豊島園)

あんこ

※このお店は閉店しました

すっかりサヨナラしたハズなのに、あいかわらず、夏はそこにいた。映画館の脇の細い路地裏で秋から来た風にせかされながらも、夏にお似合いの赤い文字が踊っている。

少し前なら迷わず入ったのだろうけど、すぐに足は動かず、ただ眺めているだけだった。だって、夏は終わったんだよ。

しばし佇んでいると、夏の声も聞こえてきた。まだ蝉も鳴いているし、まあいいか。一歩足を踏み出す。

看板

…なーんてな!

こんな書き出しになったのはサワダのせいだ。サワダとは今、新宿駅の地下にあるベルクという喫茶店で、「ささくれの土地」という写真展を絶賛開催中のサワダだ!カリスマ美容師が、お気に入りのコにかけようとしたパーマよりも、しっかりといい具合にかかってしまったサワダだ。

いつもの店の隣の席でハイボールをあおりながら、「夏の終わりの感傷的シリーズ続いていますね」とヤツは言った。

そして、その店でバイトするカリスマのお気に入りのコは、そんな話などよりも、サワダの頼んだチクワ揚げに興味津々らしく、勤務中なのにガマンが出来ずに、二人の話の脇で、一つつまみ食いした。そして幸せそうな顔をした。

オレたちの話はチクワに勝てなかった。

話がそれた…。しかも、さっきまで読んでいた村上春樹も混線してきた。

そう、ここのところ文章を変えてみたのは、ヤツの影響が大きいという話だった。写真展が開催されているお店のフリーペーパー「ベルク通信」に、彼の写真展に寄せた思いが綴られていたのだ。

いちいちリンクへ飛ぶのも面倒だろうから、彼の文章を載せる。勝手に載せる。

「ささくれの土地」

このところ故郷の太陽はルーティンワークをこなしてるだけって印象で、ただただトタン屋根に波の影を落としては帰っていく。それをしらけた眼で見ている僕には、おそらく郷土愛ってものが備わっていないのだろう。
たまに帰省しても僕には散歩くらいしかやることがない。遠くに行くわけでもなく近所をぶらつくだけだが、何となく、僕が歩いていた故郷とは違う。しかしながら、ふと、影がふわりと横切っていくのを感じ、ぼんやりとしてしまう瞬間もある。
これを見て「だから何なの?」と問われたら、「故郷の光景です」と言う以外、僕には答えようがない。しかし、僕の中にある信じ難い微かな感傷を信じるなら、故郷の街路を好きな東京の街路へ晒すことは、もしかしたら、僕の、極めて僕なりの、少しひねくれた故郷への愛情表現なのかもしれない。少しだけ、そう思わないでもなかったりもする。
あ、でも、それも嘘かも。やっぱり、これは故郷の光景だ。ただの故郷の光景。

沢田勝信

なんで写真家の方が、いい文章書くんだよ…。おまけに写真もいいので、ぜひ足を運んでみてほしい

店内

結局、サワダにも村上春樹にもなれない、この文体はここまでとする。所詮、マネはマネでしかない。

ここから自分に戻そうとしたのだけど、自分の文体がわからなくなったので、勢いで書く事にする。クラシックでいう転調のような効果を狙っている訳ではないので、お断りしておく。ちょっと、疲れただけだ。

さて、このお店の前に僕を釘付けにしたのは「天然」という文字でした。

天然氷といえば、西武線では秩父の阿左美冷蔵。そして十条のたるまや餅菓子店。僕が知っているのは、そのぐらいかな。

なのに、こんなに近くにあったなんて。かき氷マニアの蒼井優ちゃんにも教えてあげたいぐらいです。

黒蜜ミルク

黒みつミルクは780円。思ったより大きかったけど、ふわっとしているので、口の中ですぐに溶け、スプーンは進み、どんどん山がけずれていきます。

シンプルな黒みつを選んだのは正解!

十条の「だるまや餅菓子店」は、同じ日光でも松月という氷室を使っているけど、こちらは、三ツ星の氷。でも、細かな削り口と、氷のまろやかさは似ている気がします。

かき氷専門となっていたので、秋以降はどうなるのか気になって聞いてみたら、甘味処となるそうです。そして、かき氷の終わり。23区で一番暑い練馬区にあるこの店の夏の終わりは、9月いっぱいだそうです。

※このお店は閉店しました

■食堂・八
■東京都練馬区練馬4-15-18
■営業:
16:00〜22:00(水木金)
12:00~21:00(土日祝)
■定休日:月火
場所はこのへん
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結局、何が言いたかったというと、蒼井優ちゃんはカワイイという事だ。

何を言う〜!蒼井優〜!村上春樹のついでに、村上ショージもパクっておく。

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