年だなあと思うのは、大盛りの料理が嬉しくなくなった時と、賑やかな街に、気後れしてしまう時です。自分が青春を過ごし、慣れ親しんだはずの、下北沢なのに、改札から溢れてくる人の波に、アウェイを感じてしまっています。
学生時代は、一つ隣の世田谷代田に住んでいて、当時の彼女が梅ヶ丘に住んでいたので、遊ぶのはいつも下北沢でした。昔は劇団にも参加していたので、南口前の「OFF OFFシアター」は本拠地だったし、公演の打ち上げでは、シモキタの居酒屋で飲み明かしていました。
だけど、江古田に拠点を移してからは、来ることはまれ。三茶とか駒澤とか、あちら方面に向かう時に、ミニベロで、茶沢通りを通過するぐらいになっていました。
仕事帰りに、そんな下北沢に何故立ち寄ったかというと、友人のバンドのライブを見るためです。
キャパ200前後のライブハウスでは、鞄が邪魔になるので、まずは、南口駅前のセブンイレブンに併設されているコインロッカーに荷物を預けて身軽になりました。そして、ライブまで1時間あったので、変わりゆくシモキタを、ぶら散歩。
南口をスタートし、変貌を遂げる、北口、西口と、駅周辺を、徒歩でぶらぶら。南口は混んでいて気後れしてしまうので、穴場エリアである西口あたりで食事する事にしました。そこで見つけたのが、こちらのカフェ「ZINC」亜鉛という意味ですが、色を表す言葉でもあり、錆色などを表現する言葉でもあります。…という話を、店名の由来を聞いてきた女性に、店員さんが説明していました。
こちらのお店、お一人様の女性客が多く、自分以外全員女性客。パンケーキとか、そういう可愛らしい系ではないのですが、自分と同じく、シモキタの喧噪を避けて来たのか、単にこちら側に住んでいるからなのか、アラサーぐらいの、一人でご飯を食べている女性を、多く見かけました。
おすすめを聞いて注文したのが、鶏カレー。1205円。この時間、唯一の男性客なので「ご飯足りなかったら言ってください」と、親切に声をかけてくれたのですが、正直、この状態で量が多い。年というのは恐ろしいです。まず、チキンがコンビニのサラダチキンぐらい大きく、ジャガイモ丸々2個に、人参も1本分。さらに、ご飯も小丼ぐらいの量あります。もう、見た目で圧倒されてしまっています。
カレーはサラサラのスープ状で、新宿、紀伊国屋書店地下のモンスナックを思い出させる感じです。カレーにご飯をくぐらせながら、ゆっくり、ゆっくり頂きました。
■カフェ ジンク (CAFE ZINC)
■東京都世田谷区北沢2-22-13 AXアダチ 1F
■営業:12:00~23:00
■定休日:木曜
■場所はこのへん
■お店のfacebook
ボリュームある飯と戦った後は、未体験な空気感と戦う事になります。ライブハウスの下北沢シェルター、この日は友人のバンドURBANフェチと、SKILLKILLSの対バン。まずは、SKILLKILLSの出番なんだけど、悪そうなHIP HOP、いわゆる「dope(ドープ)」系なんですが、おっさんとなった自分の中に、HIP HOP文化というのがありません。低音で刻むビートに乗せて、まくしたてるRAP。客まで、だいたい悪そうに見えてきて、ちょいビビる。箱の後ろの方で、チケットと引き換えた酒をチビリとやりながら、ノってるフリをして、時をやり過ごしていたのですが、不思議な事に、次第に刻むビートが心地よくなってきました。
そして、URBANフェチ。
ドラムの女子が知り合いなんですが、こちらは変則的ビートが特徴。ベースの女子が絶叫したり、トリッキーな所もあるんだけど、なんかツェッペリンを思わせるようなうねりもあって、聞いてて癖になってきます。ベースの女子も、ガンガンにスラップ(チョッパー)かますんですが、聞いていたら、あれ?ギターも一緒にスラップしてる!あとで聞いたら、元々ベーシストだったから、ギターでもスラップしちゃうんだとか。ライブハウスも、下北沢並に久々だったので、最初はアウェイを感じていたのですが、最後は、だいぶなじみました。
変速ビートにハマってしまい、物販でCDとTシャツをGET!時には、こういう音に触れるのもいいね。最初の心配は、どこかに消えていました。
昨日はアーバンフェチとskill killsの現場にお邪魔さま。 pic.twitter.com/l9RuexhWlu
— KenKen (@kenken_RIZE) 2018年3月21日
P.S.
RIZEのKenKen、来てたんだあ。