木の香(小田急永山)

多摩センター

多摩市まで来たのなら多摩ニュータウンに行ってみたいと思いました。
パルテノン多摩があり、サンリオピューロランドがある。
平成狸合戦ぽんぽこのモデルになった地であり、
「ROOKIES」や、最近ではAKB48の「マジすか学園2」のロケ地となった
恵泉女学園大学がある。

…なんて事はネットからの情報で知ってはいるのですが、
実は一度も訪れた事がない街、自分にとってのバーチャールシティーなのです。

まずは、パルテノン多摩を探したのだけど、自転車だとなかなかたどり着けません。
というのも、多摩センターの駅からデッキ状態になっていて、
歩行者は、駅から2階部分を真っ直ぐ歩いて行くと着くのですが、
車道は一階の部分を走っているので、直接行く事が出来ないのです。
しかもデッキに出る為の階段はあるものの、
2階に行くためのスロープがなかなか見つかりません。

最近はバリアフリーで、階段の所には必ずスロープがあるものですが、
設計古いんじゃない?
…と、グチを言いたくなるほど、自転車で上に行く方法が見つかりませんでした。

パルテノン多摩

ぐるぐる回って、やっと1カ所スロープを見つけました。
そこから登ると、ありました!パルテノン多摩です!
よく、写真や映像なんかで見かけるヤツです!

確かに、この映像は見たことがあるのですが、
いったいこの上はどうなっているの?
…という疑問が湧いてきました。

この風景は、映画のセットみたいに、こっち側からしか見た事がありません。
裏はどうなってるんだ?という好奇心が湧き、
バーチャルシティーを、さらに探検してみる事に。

きらめきの池

上はこうなってるって知ってました?
池があります。
「きらめきの池」と言うそうです。
太陽に近い場所で、きらめくからでしょうか?

多摩中央公園

さらにその奥には公園がありました。

ベネッセ

ベネッセの東京本部ビルは、銀座でも六本木でもなく、多摩市にあります。
青山こどもの城の前にある岡本太郎作の「こどもの樹」みたいなのが、
広場にありました。

「怪獣や恐竜を原色に塗る=子供らしさ」みたいな方程式は、
あざとくて抵抗があったのですが、
実際に恐竜展に行ったとき、塗り絵コーナーがあったので見てみると、
子供達の作品は、見事に、原色がほとんどでした。

恐竜は茶色とかモスグリーンと思い込んでいるのは大人だけ。
爬虫類を参考に色を再現している訳ですが、
実際には誰も見た事がないので、色に正解はありません。
大人って、情報が刷り込まれすぎて、発想が不自由になっています。

ピューロランド

そしてサンリオピューロランド。
せっかくだから中を覗いてみたかっただけど、入場料だけで3000円するので断念。

木の香

さてさて、夏を思わせる晴天の中、これだけ走ればまた喉が渇くという事で、
帰り際にもう一軒寄ることにしました。
住宅街の中にひっそりと佇むログハウス調のカフェ「珈琲・木の香」。

入り口

お庭も広く、高原のコテージ風に緑で囲まれています。

店内

店内は山小屋というよりは古民家をイメージさせるアンティークな雰囲気。
板張りの床は合板フローリングでは出せない風合いです。

フルーツパフェ

さて頂いたのは、名物のフルーツパフェ、750円。
これでもか!ってぐらい、色んな種類のカットフルーツが乗っています。
生クリームもアイスも上品で、フルーツの爽やかさとマッチ。
新鮮なフルーツばかりが使われてるので、
ちょっと缶詰の風味がする喫茶店のフルーツパフェとは全く違います。

風景といい、お店の雰囲気といい、
なんだか軽井沢でもサイクリングしているような気分になりました。

■木の香
■東京都多摩市乞田1140
■営業:
10:00~20:00(平日)
11:00~20:00(土日祝)
■定休日:月曜
場所はこのへん

多摩川サイクリングロード

帰りは多摩川サイクリングロードを使って南下。

堤

稲田堤に差し掛かった頃には、徐々に日も傾いて来たので、
家路を急ぎました。

多摩サイって、羽田~二子玉川ぐらまでしか走った事がなかったので、
今回は、府中の関戸橋から、和泉多摩川の多摩水道橋までを辿ってみました。

今回の多摩市制覇の旅、往復約74㎞走破です。

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桜ヶ丘・邪宗門(聖蹟桜ヶ丘)

案内図

多摩市に来たのには、1つ目的がありました。
ジブリアニメの「耳をすませば」のロケ地めぐりをしようと思っていたのです。
ジブリの中では自然破壊だとか重いテーマ設定のない、ライトなファンタジーが好き。
「耳をすませば」は「魔女の宅急便」と並ぶ、好きな作品です。

モデルとなったのは聖蹟桜ヶ丘の周辺で、
駅前にはそのアニメのモデル地案内マップがあります。

ロケ地めぐり

舞台となった丘の方に向かうと「あれじゃないの?」などと言いながら、
カメラを向けている集団がいました。
彼らもロケ地めぐりに違いありません。
「耳をすませば」は1995年の作品で、16年も前の作品なのに、
こうして今でもロケ地めぐりをする人達がいるのです。

いろは坂

いろは坂に向かう入り口。
雫が帰宅するときに登っていく坂道です。

公園

図書館のあるハズの場所は、ただの崖になっていて何もなく、
そのちょっと手前が公園になっていました。
何だか図書館跡地みたい。

カップル

街が見下ろせる場所には、やはりロケ地めぐりにカップルが。
まるで「耳をすませば」の1シーンみたい。

前回の多摩川の河原の女子2人とか、今回の橋の上の男の達、公園のカップル。
なんだか景色の中に人がいると、小さなドラマを感じますね。
ちょっと新シリーズかも。

景色

ちなみにカップルが見ていた風景はこちら。
夜になったらきっと夜景がキレイなんだろうなあ。
映画みたいに、ここでプロポーズした男、いっぱいいるハズ。

階段

図書館へ行くとき、雫がよく駆け下りる階段。
この下が、ちょうどあの公園の場所。
…という訳で、この高さまで自転車で登ってきたのですが、意外と登れるもんですね。

ロータリー

坂を登った丘の上の住宅地、バス通りに沿っていくとあるのが、
アニメでは骨董品の地球屋があるロータリーへ。
実際にはありませんが…。

洋菓子店

そのロータリーの脇に小さな商店街があり、
洋菓子屋さんの前に、何かを熱心に書く若者の姿がありました。
お店にはアニメのポスターが貼られているのですが、
ロケ地めぐりをする人の為の思いでノートが置かれているのだそうです。

2人はサイクルジャージを着ていたのですが、目の前にはロードバイクが。
彼らもどこからか遠征してきたみたいです。

邪宗門

※こちらのお店は閉店しました

さて、ロータリーに地球屋はありませんでしたが、
地球屋のモデルとなったと言われているのが、こちらの喫茶店、桜ヶ丘・邪宗門です。

店内は撮影禁止でしたので、残念ながら外観の写真だけ。
メニューに
「他のお客様に迷惑がかかりますので、店内の撮影はご遠慮ください」
と、書かれていたのですが、他のお客様が帰られ自分だけになったので、
ダメもとで聞いてみたのですが、やっぱりダメとの事。
僕の後にも、ロケ地めぐりと思われる女性が入ってきて聞いていましたが、
やっぱり断られていました。

モデルとなったのは、外観ではなく、店内の様子。
長年の歴史やタバコの煙などで、少しくすみ、アンティークの家具の色合いに。
棚には古いフィルムカメラ達が並べられ、
今は使われていない蓄音機や、動かない壁掛け時計達が、
さらに雰囲気を作り上げています。

冬はエアコンではなく、ストーブを使っているらしく、
店内をつたうトタンの煙突。
お見せ出来ないのが残念ですが、コレは地球屋のモデルに違いありません。

ちなみに邪宗門というと、国立にあったお店が有名ですが、
チェーン店ではなく、趣味の仲間という感じらしいです。
元々は国立のお店が元祖で、そこで感銘を受けた人達が、
同じく「邪宗門」という名を名乗って開店。
現在ではこの桜ヶ丘のほか、
世田谷、荻窪、小田原、下田、石打、高岡に「邪宗門」の名前を名乗るお店があります。
元祖の国立邪宗門は、ご主人がお亡くなりになられ惜しまれながら閉店しました。

お店の伝票には、北原白秋の「邪宗門秘曲」の詩が書かれています。

邪宗門とは豊臣から江戸時代にかけてのキリスト教の呼び方で、
日本の宗教に対し、邪道な宗教という扱いでした。
邪道と言われようと、命をかけて信仰した隠れキリシタンのように、
何と言われようと、好きな物に心血を注ごうという人達が、
ここから転じて、邪宗門という言葉を好んで使うようです。

となると、僕も自転車とカフェめぐりの邪宗門でしょうか。

ちなみに、こちらで頂いたのはブレンドで、450円でした。

※こちらのお店は閉店しました

■桜ヶ丘・邪宗門
■東京都多摩市東寺方600
■営業:10:30~21:00
■定休日:不定休
場所はこのへん

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