子供の泣き声NGなカフェの対応について

注意書き

「子供の泣き声NGなカフェの対応について」このようなタイトルのブログ記事が、「はてなブックマーク」で話題となり、賛否両論が渦巻いておりました。

・子は宝、寛容であるべき
・子供をカフェに連れてくるのは非常識
・あらかじめ店頭に表示しておくべき

「カフェ」という言葉で論争が巻き起こっている訳ですが、この少ない情報の中で、みなさんは、どんなカフェを思い浮かべていますか?

現在、子供連れ、ファミリー層を歓迎するお店が増えているのも事実だし、未就学児童お断りのお店が増えているのも事実です。写真のように泣いた場合の対応について書かれたお店もあります。さらに言えば、お子様NGだけでなく、様々なローカルNGがあるお店があります。

子供の泣き声を受容すべきか論じたい気持ちももわかりますが、目の前の困ったに対して、じゃあどういうお店があるの?…と解決策を提案する方が、前向きではないかと、個人的には考えます。

なので、カフェはこうあるべき論ではなく、現状、どういうお店があるかという事実をお伝えしたいと思います。

現在、一歳の子供を子育て中の友人ママが、やはりお店選びに苦労していると言っていたので、お店選びのヒントになればという思いで書きたいと思います。

まず、お子様歓迎のお店について

■ファミレス寄りのカフェ

コメダ珈琲や、星乃珈琲などは、それまでの客層から、お子様連れのファミリー層、平日に時間のあるシニア層にターゲットを変えて、ファミレス寄りにした事が成功し、ニュースにもなったお店です。

特にコメダは、ソファーの一席分が取り外せるようになっていて、ベビーカーをそのままテーブルにつける事が出来ます。ただしこれは郊外型のお店で、都会のビル形式の所はベビーカーは畳みますが、子供用の椅子を用意してもらえる所が多いです。

気をつけたいのは、キッズメニューが無い事。頼めば切り分けてくれますので、シェアしたりして工夫が必要です。星乃珈琲は、店舗によってキッズメニューがあります。

このように、お子様歓迎でも、立地により少々事情が変わったりするので、事前に確認するのがベストなんですが。

■最初から子連れをターゲットにしたお店

子連れで安心してのんびり出来るお店が無いというママ向けに、ターゲットをしぼり、息抜きをしてもらおうというお店です。近所の例になってしまうのですが、同様のスタイルのお店は色々あるので、「親子カフェ+地名」で、ご近所で探してみてください。

池袋のお隣、要町の「Oyako Cafe Picnic」子供達を遊ばせる事をメインとしたスペースがあり、親たちはそれを眺めながら安心して、お茶が出来るというコンセプトのお店。授乳ケープや、ミルクも用意してあるので、大荷物にならずに出かけられます。

またサンシャイン60にある、ザ・ドーム。こちらはイタリアンカフェラウンジなのですが、お店の中央、テーブル席に囲まれた真ん中にカーペットが敷かれ、キッズ用のテーブルやおもちゃのある、キッズスペースがあり、遊ばせながら食事が楽しめます。

このような子育てを支援するカフェはいろんな所に出来ているので、ご近所を検索して、インプットしておく事をオススメします。

■オーナーが子育て中で、理解のあるカフェ。

ただいま絶賛子育て中というオーナーのお店だと、自分が困った体験をサービスに生かしているので、かゆいところに手が届くような、お子様向けサービスが色々とあります。

カフェめぐりをしている中で、こういうお店はいくつも見かけました。2階にあるお店だと、声をかけてくれたらベビーカーを運ぶの手伝いますとか、キッズスペースとおもちゃを用意しているお店とか、入り口付近に書かれている事があるので、チェックしてみてください。

反面、子供の野放しが行きすぎたのか、途中から禁止になったお店もありますので、ほどほどにという感じでしょうか。

■昼間は子供向けになる個室ダイニング

夜は個室のある大人向けダイニングなんですが、その個室がある利点を生かし、ランチ時は、子供連れが安心して食事出来るカフェに。

池袋のEsolaにある、KICHIRI‐RELAX&DINEなどがその例で、個室があり、子供に優しいお店として人気があります。キッズメニューもあり、ハンバーグ、うどん、パンケーキ。かわいい動物の顔の描かれたパンケーキは、ママたちがブログなどにあげているので、検索すると出てきます。

飲食スペースが階段をあがった上にあるので、ベビーカーはエントランスで預かるスタイルです。

実は僕らのような仕事でも、番組の歓送迎会や忘年会に、小さなお子さんをもった、ママさんタレントが参加してくれる事があり、そういう時のお店選びの時は、個室&座敷などが必須で、必死に調べたりしています。

今は、ママさんの口コミを集めた子育て支援サイトなどもあるので、ある程度情報を検索しておくと、いざという時に役立つと思います。ぜひ、安心してストレスなく楽しめるお店を見つけてください。

■一方、お子様NGなお店

お子様歓迎のお店が増える中で、逆にお子様NGのお店も増えていますし、入り口に明記されるお店も増えてきました。僕が回った中で、なぜお子様NGだったのか例を書いてみます。(こちらは店舗名を出すのは、控えます)

●ビルの谷間の古民家カフェ
都会の喧噪の中の意外な静寂が一番の売りであり、未就学児童お断りの他、シャッター音の出るカメラもNGでした。

●大人の為のカフェ
昼からシャンパンにランチというようなカフェであり、大人の優雅なひとときを演出するお店。

●内装や食器にこだわったお店
店内にはオーナーが集めたアンティークが飾られていたり、使っているカップなどが、実は高級な食器というお店。それらの破損を防ぐ為に、子供はNGに。

●オーディオマニアのお店
クラシックを聴く名曲喫茶は、大人も会話禁止なのが明確ですが、ご近所にあるような一見普通のお店でも、いい音で音楽を聞かせる為にアンプやスピーカーにこだわっているお店があります。音楽目的のお客さんが多いので、ぐずるお子様はNG。あるお店では、パソコンのキーボード音もNGでした。

●単にスペースが狭いお店
大きな荷物を置くスペースが無く、他のお客が通れなくなるので、ベビーカーの他、楽器など大きな荷物がNGのお店。

●愛煙家の為のお店
禁煙のお店が増える中、肩身の狭い愛煙家の為のお店。なので逆に子供にはいい環境じゃないですよと、お子様NGに。

とまあ、いろいろな理由でお子様NGにしているお店もあり、それで逆に支持され成り立っているお店もあります。

理由もわからずに断られると腹も立つでしょうけど、そういう理由もあるんだと知っておくと、お店選びの際の消去法のヒントになるのではないでしょうか?

全て子供を認めろとか、全てNGだとかで論争するのではなく、これだけお店も多様化しているのだから、自分がストレスを感じない方を選べばいいと思うのです。その方がHAPPYですよ。

ちなみに、今回記事を書くのに色々検索していて、参考になったので紹介しておきます。

■子連れで楽しい! 注目の親子カフェ・レストラン

All Aboutの特集記事なので、取材がきちんとされています。親子カフェから、子供ウエルカムメニュー、読み聞かせの出来る絵本カフェなど。

なお、お店のサービスなどは、その時々で変わる事もありますので、最新の情報は、お出かけ前にご電話などで問い合わせしてみてください。

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帰ってきたヒトラー

ポスター

面白いけどヤバイと話題の映画「帰ってきたヒトラー」観てきました。
ちょうどイギリスの国民投票で離脱が決まった日に。
この「離脱」が決まるまでを描いた作品なんじゃないかと思えるほど生々しい作品。

風刺であり、コメディーなので、最初はクスクス笑って観ているのですが、
徐々に色んな事とオーバーラップして、笑えなくなっていきます。

現代にタイムスリップした独裁者アドルフ・ヒトラーは、
モノマネ芸人だと勘違いされて、テレビマンにスカウトされ、
テレビに出るうちに、その力強い扇動力を発揮し
再び民衆の支持を集めてしまう…というストーリー。

ここまで読んだ時点で、ヒトラーを題材としたものを、
面白いとはけしからんと嫌悪感を抱いた人もいると思うのですが、
観ずに言う方が危険です。
風刺ではありますが、

すでに現代ヒトラーは現れていると、警鐘を鳴らす作品だからです。

まず、ハリウッドではなく、ドイツの作品です。

テレビ番組のロケという設定ではあるのですが、
ヒトラーが街に現れたら人々はどんな反応をするのか、
大半を台本なしでゲリラ的に撮影し、リアルを映し出して行きます。

もちろん嫌悪感をあらわにする人達もいるのですが、
コスプレ芸人的な物珍しさで、すぐに自撮りで記念撮影をはじめる若者たち。

若者だけではありません。
ヒトラーが優しい口調で対話形式で話しを聞くと、
生活苦の庶民達が、移民や難民に対する不満を口にします。
なぜ、自分達はこんなに苦労しているのに、
難民は、働きもせずに国から金を貰っているのかと。

ヒトラーが「移民難民を追い出したいか?」と訪ねると、
人々は、次々に同意していきます。

この部分は、ゲリラ撮影のドキュメント方式。
人々は、カメラが回っているのに、口々にヒトラーに不満を訴えているのです。

「右傾化が危ない」という単純な映画でもなく、
現代に現れたヒトラーが、色んな政党をみたうえで、
自分とやり方が似ていると選ぶのが、左派の「緑の党」だったりします。

「民衆の望む政治を実現させよう」というスローガン。
これこそ自分と同じやり方だと、支持者と、話し合うシーンもあります。
現代の左のやり方が、自分に近いという皮肉。

逆に、現代の極右を観てガッカリしたり、
ネットで親衛隊を募集して、賛同して集まったのが、
使えないニートのネトウヨだけだったというシーンも。

右とか左とか、単純な話しでなく、
どちらの中にもヒトラーはいるという事を描いています。

昔は、悪対善という、勧善懲悪な作品が多かったの対し、
最近では、
「スーパーマンvsバットマン」
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」
と、正義が行きすぎると反発する人達が現れ、
同じ目的なのに、やり方の違いから相手を認められず戦いになる。
自分達が100%正しい、相手が100%間違いと、どちらも思っている。
「ヒーロー対ヒーロー」「正義感対正義感」
という作品が増えています。

この映画は、そんな所も突いているような気がします。

ドイツでヒットした時、「知識層」からは批判の声も上がったそうです。
「こんなこと、起きっこない」。

ドイツで公開されたのが、昨年の秋。
それから半年ちょい、同じく難民問題で苦しむイギリスが、
自国の利を優先させる事を国民投票で選び、EUの離脱派が勝利しました。

アメリカ大統領選の共和党候補で
不法移民排他を主張するドナルド・トランプは
「英国民は自分の国の主権を取り戻した」と祝福しています。

「民衆の望む政治」がスタートしようとしているその日、
この映画を観たのは、とても深い物だったような気がします。
その後、テレビから報道されるニュースは、
映画の続きを観ているようでした。

P.S
この映画、話題が話題を呼び満席状態となっていますので、
行く前にネットで空席チェックしてから行った方がいいです。
僕はネットでチケット買って行きましたが。

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