『ボヘミアン・ラプソディ』“胸アツ”応援上映に行って来た

映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、一度観たのですが、映画館で「拍手OK!手拍子OK!発声OK!」“胸アツ”応援上映というのが行われているので、行って来ました。ウェンブリーのライブエイドのシーンで、「We Will Rock You」とか「We Are the Champions」とか歌いたいじゃないですか。KISSは4回も観たのに、QUEENは見逃した自分にとって、疑似体験をするチャンスです。

照れて歌う気持ちにストップがかからないように、燃料も投入しながら観る事に。

会場を見渡すと、平日の18時という時間もあってか、女性の方が多かったです。QUEENは、今回が第3次ブームと言われいて、第2次は、キムタク主演のドラマ「プライド」で「I Was Born To Love You」が主題歌に使われてドラマ挿入歌集『ジュエルズ』が発売された頃。そして第1次は、「ボヘミアン・ラプソディ」がヒットした1975年から。

6割ぐらいが第一次ブームの頃と思われる女性達。会場が一体となり熱唱するのを想像していたので、これ、大丈夫かなあ?とちょっと不安に。

第3次ブームの若い人達は、キンブレなどのペンライトを持参している人が多かったです。アイドルのコンサート用とかで持っていたんでしょうね。自分も持っていますが、QUEENはペンライトじゃないかな?と思い自粛。

前半のブライアン・メイとロジャー・テイラーの在籍していたバンド「スマイル」の時代のライブでも、ペンライト勢が早くも点灯!やっぱり最初は違和感ありましたが、ペンライト勢もライブが終わると、さっと消すので、邪魔にはなりませんでした。フレディが加入してQUEENなってからのライブでは、うずうずしていた人達が手拍子を打ち始めました。おお、応援上映らしくなって来たじゃないですか。

歌うシーンでは、英語ですが、カラオケのように歌詞が出て、歌う部分が紫色に変わっていきます。つい歌詞を追いすぎると、ライブシーンが目に入らなくなるので、要注意です。

ところが、ここから違和感が会場を包みます。多くの人がライブの所だけ盛り上がり、ドラマのシーンは静かに観ているのですが、一人の女性が、ずーっとスクリーンに大声でツッコミを入れていくのです。猫が登場すると「猫カワイイ」。レコーディングスタジオのある牧場のシーンでは「のどか!」。メンバーがもめると「ケンカしないで!」。フレディーがボヘミアンラプソディのメロディを思いつき吸ってたタバコを指ではじくと「ポイ捨て禁止!」とかメチャメチャ一人で叫ぶのです。

会場はどちからというと苦笑いなんですが、その女性はウケてると思ったらしく、ツッコミを加速させていきます。応援上映って、そういう意味じゃなくない?

あと、意外だったのは第一次の50代から60代の女性達が、映画の途中でめっちゃトイレに立ちます。かつて演歌のコンサートに行ったときは、70代〜80代の女性が多く、歌手が歌っている最中にめちゃめちゃトイレに行くのがカルチャーショックでした。しかも、お婆ちゃんたちがトイレに持って行くポーチに鈴がついていて、めっちゃリンリン鳴らしながら歩いて行くのです。

普通の作品だと途中で席を立つのって、一人〜二人じゃないですか。今回は、20人は行かなかったけど、15人ぐらいはいたかなあ?しかもウェンブリーのライブエイドが始まる!という直前で席を立った人がいて、「えええ?一番いいところで?」と唖然としてたら、ライブ中に行った人も一人。何をしに来てるんですか?あなたたちは!

まあでも、個人的にはウェンブリーのライブエイドで思う存分歌えたので、満足です。映画の中のライブ会場の客も歌っていてそれが大音量で流れるので、周りの歌は思ったより聞こえなかったですが、エンディングのロールの所で流れる「Don’t Stop Me Now」は最初アカペラだったので、ここは観客の歌が聞こえました。

一人スクリーンにツッコミを入れてた女性が気になったので、明るくなってから顔を確認したら、第二次ブームぐらいの女性でした。これはこれで、ラジオのネタになるので、よしとしましょう。

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ボヘミアンラプソディを観て泣いた

映画の後半、涙が止まりませんでした。悲しい涙でも、嬉しい涙でも無く、感動の涙です。厳密に言うと「感動」というより、ひたすらカッコ良く、カッコいいと涙が出るんだという事がわかりました。

僕はQUEENをリアルタイムで聴いていた世代なので、あの頃の音楽の裏にはこんな事があったのかと、感慨深く観る事が出来ました。当時はKISSとQUEENが人気を二分していて、僕はどちらかというとKISS派でしたが、QUEENのレコードも全部持っていました。KISSのライブは4回も行ったのに、フレディーが生きている間に一度もライブに行かなかった事が悔やまれます。

でもこの映画の中でフレディーは生きていました。フレディー・マーキュリー役のラミ・マレックが、途中からフレディーにしか見えませんでした。いや、他のメンバーも。僕が観ていたのは若き日のQUEENそのもの。

今のようにSNSが無い時代、彼がバイセクシャルである事は当時の日本には都市伝説レベルの噂として、うっすらと流れて来ましたが、イギリスでは好奇の目にさらされ、差別的な扱いを受けていた事も描かれていました。だからフレディーが苦悩し、挫折し、立ち上がった時、もう自然と涙が流れ始め、止まりませんでした。最後は映画の観客ではなく、1985年のLive Aidウェンブリーの会場のお客として奇跡を目撃した一員となっていたのです。

素晴らしい映画でした。出演者に感謝したいです。僕にQUEENを観せてくれてありがとう。

ユナイテッドシネマ1000円デーだったので普通のスクリーンで観たのですが、IMAXで観るべきだったなあ。4dxでも上映しているけどどんな感じなんだろう?少なくともあと2回は観に行きたいと思います。

こちらが予告編。

Queen – Live at LIVE AID 1985/07/13
こちらが本物のウェンブリーでのQUEENの映像。we are the championsの後の投げキッス。これがどういう意味を持つのか、映画の中で確認してください。

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